考えるのは、スマートフォンにいつ「シフト」するか?
スマートフォンの普及により、各社から様々なコンテンツ変換ツールが発表されています。そのような中で、比較対象が多すぎてソリューションの整理が付かない方も多いと思います。そういう方を特に対象に今回の記事から数回に渡ってコンテンツ変換を取り巻く事情について解説していきたいと思います。その第1回として、「スマートフォンにいつシフトするか?」というテーマでまずは書きたいと思います。
モバイルデバイスの主役が携帯からスマートフォンに交代する中で、多くのサイトがスマートフォン対応の検討を始めています。このデバイスシフトがもたらす衝撃が大きいのは、単純なデバイスの進化ではないことを多くの人が理解しているためです。その理由とは。
- モバイルに関心のなかったユーザー層が流入している
- PCレベルのサービスが可能で、しかも、PCでは不可能なサービスが実現可能
- グローバルなマーケットを相手にできる
- サービスが桁違いのユーザー数を急速に獲得できる
このことは、モバイルビジネスがスマートフォンによって、ニッチなマーケットの集まりから、メインのマーケットに変化することを意味します。このような革命的な変化では影響を免れるビジネスはほとんどないでしょう。
スマートフォンによるビジネスの変容は毎日のようにメディアによって報道されています。例えば次のようなものです。
- 成長著しいスマートフォン、出荷台数でPC上回る
- Facebookアクセスの7割はスマートフォンから
- スマホ向け広告主、2011年5月~11月の間で1.5倍に増加
- LINE登録者3000万人を突破、日本国内ユーザーは1300万人
また、日本の携帯事情も急速にスマートフォンにシフトしています。今後の普及スピードの加速を考慮しなくても、2年後の2014年にはその所有比率は5割を超えていきます。そして、携帯として残るユーザーはWebに関心の薄いユーザーだと仮定できるので、アクセス比率は所有比率を遥かに超えたものになることは、明らかです。
このように、良く知られたニュースや未来予想によって、多くの企業はスマートフォン対策を検討し、手を打ち始めています。そして、これだけの大きな変化であるので、そこには多くの課題が横たわっており、それをビジネスオーナーとシステム管理者の双方が正しいアプローチで解決していく必要があります。そして、問いかけるべきは、「スマートフォン化をどうするか?」ではなく、「スマートフォンにいつシフトするか?」です。
次回は「スマートフォン対応の時間要件」について書きたいと思います。