インドにも携帯コンテンツ変換エンジン！？

前回、「インドの携帯事情ご存知ですか？」で紹介したインドですが、調査を進めるうちにインドでは既に携帯コンテンツ変換エンジンが普及しているのではないか？という疑問が生じました。今回はこの疑問を解決すべく、調査したいと思います。

インドにも携帯コンテンツ変換エンジン！？

インドの携帯コンテンツ事情を調査していると、peperoniというインドで人気のあるサイトを見つけました。そのサイトにFireFoxを使って、日本の携帯電話のユーザーエージェントで擬似的にアクセスを試みました。すると、なにやらアクセスする端末によってサイトの表示が変化することに気が付いたのです。 その変化とは、スペックの低い端末だとページが分割されて表示されるのです。また、場合によっては画像の数も違います。

そこで、ソースを見ると気になる点がいくつか・・・。

<a href="http://peperonity.com/go/start%28p2%29;jsessionid=99261AA442D384D7D8F351D6070771C3.c03">Next</a>

まず一つ目にページ分割されている箇所です。jsessionidが付与されています。セッションを持たせてページ分割をしているようです。さらによく見ると画像の名前が何やらおかしいです。

<img src="http://i.peperonity.com/c/A5647C/842405/pics/icon_join_en.gif_100_80_256_5000_0_1_0.gif" />

icon_join_en.gifの後を見てください。人間が意図的につけた名前というより、機械的にあとからプラスされたような名前になっていると思いませんか。「icon_join_en.gif」が元の画像名で、そこから拡張子である「.gif」までが付け足された文字列のように見えます。しかも、その付け足された文字列内の256という数字からも意味深な数字たちだと思いませんか。こんなキッカケで、僕は何らかの携帯コンテンツ変換エンジンが既にインドに存在しているのではないかと思ったのです。

結局どうなのさ？

ソースだけ見ていてもわからないので、このサイトを別の角度から調べてみました。僕のFireFoxにはアドオンでFlagFoxという閲覧サイトのWEBサーバがどこの国のサーバなのか分かるツールが入っています。そのツールを使った結果、peperoniというサイトのWEBサーバはドイツにあるようです。

また、運営しているPeperoniというサイトと同じ名前の運営会社自体もドイツにあるみたいです。ということは、サイトはドイツで開発されて、WEBサーバにドイツの携帯コンテンツ変換エンジンが組み込まれているのかなとも思いました。さらにこの企業サイトのバナーからMobileEntertainmentというサイトに行くと面白い広告を発見しました。

これは間違いなく携帯コンテンツ変換エンジンではないですか！？実際にこのWappleというサイトに行ってみると、会社はイギリスの会社でMTVのモバイルサイト実績もあるようです。しかも興味深いのが、このwappleの広告には「全世界」って書いてあります。確かpeperoniのロゴにも全世界のようなことが書いてありました。

しかも、MobileEntertainmentのスポンサー用バナーにはpeperoniの存在も確認できています。

ひょっとするとwappleのコンテンツ変換エンジンを利用したSNSサービスがpeperoniで、そのサイトがインドで流行しているということが考えられるかもしれません。ただ残念ながら、これ以上ネットサーフィンだけの調査を行っても推測の域を脱すことは難しく、妄想が広がるばかりとなりそうです。

今回の調査を終えて

今回の調査を終えて、イギリスには携帯コンテンツ変換エンジンのベンダーがあることがわかりました。ベンダーと製品が存在するということは、それなりのニーズもあるのでしょう。
またそれを利用して他の国々へのサービス展開が考えられることもわかりました。しかし、本来の調査目的であるインドの携帯コンテンツ市場に対して携帯コンテンツ変換エンジンのニーズがあるかどうかは依然として謎のままです。とはいえ、携帯の普及率といい、インフラの急速な整備状況や様々なコンテンツの普及状況から考えても、きっと今後ラウンドアバウトのニーズがあるに違いないという希望を持つことができました。この希望を確信にするために、ラウンドアバウトのインド進出のために、いや世界進出のために引き続き世界の携帯事情を調べます。もしかしたら次は現地視察か！？