凄いログ解析ソフト「Visitors」を携帯に対応させる方法
現在シンメトリックは、新製品「ラウンドアバウト フットプリント」(以後フットプリント)の販売開始に向けて準備中です。
フットプリントがどんな製品かというと、携帯サイトの正確な訪問者数が計測可能なアクセスログを出力する製品です。携帯サイトのアクセスログ解析が特殊な理由については新・携帯サイトの作り方:ラウンドアバウト コンセプト: 携帯サイトのアクセス解析が特殊な理由にまとまっています。
フットプリントはアクセスログを出力する製品なので、関連製品の調査として、アクセスログ解析ソフトを調査しました。その時に見つけた「Visitors」という素晴らしいアクセスログ解析ソフトをご紹介したいと思います。
非常に高速、しかも無料
「Visitors」というアクセスログ解析ソフトは、GIGAZINEでも紹介されたことがあるので、この名前をご存知の方も多いのではないでしょうか。
GIGAZINEのログは膨大な量になっているため、以前まで使っていた「ApacheLogViewer」では毎日のアクセス解析に時間がかかりすぎるのと、今後のさらなるログの増大を考えると不安を覚えたので、いろいろと試してみた結果、「Visitors」というアクセスログ解析ソフトが超高速でよかったです。
大体、10万行を1秒~2秒ほどで処理してくれます。しかもサイトへの人の流れをフローチャート化することも可能。ユニークユーザーベースで解析してくれるだけでなく、検索ボットは除外したり、特定のリファラをブラックリストにしてノーカウントすることも可能。非常にすばらしいです。
実際に、使ってみたところ、約100万行のアクセスログの解析が15秒ほどで終了しました。驚異的なスピードです。ただ、デフォルトのまま解析を行うと、以下のグラフのように携帯からのアクセスがUnknown(不明なブラウザ)として処理されてしまいます。
Visitorsで携帯からのアクセスを解析結果に表示する方法
Visitorsのインストール方法や使い方は「visitors インストール」として検索するとGigazineの記事の他にもたくさん紹介されていますので、この記事では携帯からのアクセスを解析結果に表示する方法を紹介します。(2009/08/27時に最新のVer.0.7を対象としています。)
まず、Visitorsのサイトからファイルをダウンロードして、解凍します。そうすると、visitors_0.7というディレクトリが出来ます。今回のターゲットはその中にあるvisitors.cというファイルです。
ファイルを開くと、1433行目からbrowserslistという名前でブラウザの一覧が宣言されています。携帯ブラウザを判別するには、この部分に情報を追加しなくてはなりません。
以下に携帯ブラウザを判別するための追加情報の一例を示します。(表示上の都合から一部略しました。宣言全文はこちら。)
char *browserslist[] = { "Opera", NULL, "MSIE 4", "Explorer 4.x", "MSIE 5", "Explorer 5.x", "MSIE 6", "Explorer 6.x", ------中略-------- "DoCoMo/1.0", "i-mode", "DoCoMo/2.0", "i-mode", "J-PHONE/", "Yahoo keitai", "Vodafone/1.0/", "Yahoo keitai", "SoftBank/1.0/", "Yahoo keitai", "UP.Browser", "EZ-WEB", "KDDI-", "AU" "", "Unknown", NULL, NULL, };
情報を追加してからコンパイルして、解析を実行すると以下のような結果になります。
今までUnknownとしてまとめられてしまっていたアクセスがi-mode、Yahoo keitai、EZ-WEBと、きちんと分かれて表示されます。
上記のサンプルにはフットプリントが出力したアクセスログを使用しています。フットプリントがあれば、ユニークなユーザー数等さらに有意義な情報を取得することが出来ます。フットプリントに関してはフットプリントの公式HPに詳しく載っていますので、是非見てみてください。